あなたは塩に対してどんなイメージを持っていますか?
「高血圧になってしまうからなるべく控えた方が良いもの。」
こんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
しかし塩分を控えた塩気のない食事はあまり美味しいものではありませんよね。
味が濃いものの方が美味しいし、食べると身体中に活力がみなぎるような気がしませんか?
現に私はおにぎりを握る時や料理を作る時にはしっかりと塩をふっています。
今回はあなたの塩に対する悪いイメージを変えるような話をしていこうと思います。
【海水と体液は似ている】
生命は海から誕生しました。
その名残からか海水と人間の体液を比較してみると、塩分濃度こそ違いますが、それらを構成している成分の割合は非常に似通っているそうです。
1900年頃には、体液の塩分濃度まで薄めた海水を血管に注入することによって、感染症をはじめ、様々な病気の治療に絶大な効果を上げたという記録も残っています。
体液のバランスが崩れると体調を崩す。
だからそれを海水と入れ替えることでバランスが取れ、健康を取り戻せるという理屈のようです。
しかしそんなことを言われても、海水を身体の中に入れるということを想像するだけで正直怖いですよね。
でも塩はそんな「母なる海」から作られる産物です。
わたしたちの身体には必要不可欠なものに違いはありません。
【塩が不足するとどうなるのか?】
塩は健全な生命活動を維持するうえで欠かせないもの。
江戸時代には食事から一切の塩を抜く「塩抜きの刑」というものがあったそうです。
塩を与えられなくなると、どんなに乱暴な罪人も活力を失って大人しくなり、そしてそのあまりの苦しさに己の罪を白状してしまうそうです。
塩を抜くと体温、食欲の低下や筋肉の痙攣(けいれん)など生命活動に大きな影響を与えてしまうので、まさに拷問のようなものですね。
【すべての塩が良いわけではない】
ここで一番伝えたいことは「塩であれば何でも良い」というわけではないと言うことです。
塩の中にもあなたの身体に害を与えてしまう種類のものがあります。
特に控えていただきたいのが、健全な生命維持活動を行うために必要なミネラルを含んでいない精製塩。
製造過程でミネラルを取り除いてしまったので栄養バランスが悪くなっています。
そして精製塩の代わりに選んで欲しいのが海の持つミネラルを含む自然海塩です。
オススメは天日干しで作られている「ゲランドの塩」と「カマルグの塩」です。
どちらの塩もフランスで昔ながらの伝統的な製法で作られています。
お値段的にも比較的お手頃なので普段使いしやすいと思いますよ。
もちろん私も使っています!
【外食、お菓子好きの方は要注意!】
安価なファストフードやジャンクフードが好きな方も要注意です。
食用の高品質な天日塩は精製塩と比べると高価なので、利益を追求するとなるとこれらの商品に使用されることはありません。
身体に優しくない塩が使われている可能性が高いと思います。
それに塩の問題だけではなく、大量に使われている添加物や栄養バランスの悪さの問題もあります。
これらの食べ物は飽くまで嗜好品(しこうひん)として適度に楽しみましょう。
【塩分摂取の目安とは?】
単純に味覚が美味しいと感じる範囲なら大丈夫だと思います。
塩分の過剰摂取状態だと身体が受け付けなくなるので美味しさを感じなくなります。
ほかの目安としては身体がむくんでいる人は塩分を過剰摂取している状態です。
人間の体液の塩分濃度(約0.9%)は常に一定です。
身体の中に過剰な塩分が蓄えられている場合、体液の適切な塩分濃度を保つため、塩分だけではなく水分も排出せずに溜め込んでしまいます。
その結果むくみが生じるのです。
過剰な塩分(ナトリウム)を排出するためにはカリウムが有効です。
カリウムが豊富に含まれる生の果物や野菜を意識して食べましょう。
しかし腎臓の機能が低下している方はカリウムを十分に排出できず、血中のカリウムの量が増える「高カリウム血症」になる恐れがあります。
ですので「塩分を多く摂っても、その分カリウムを多く摂るから大丈夫!」という考え方は捨てましょう。
悪い塩の摂取量自体を減らすことが肝心です。
【賢く塩を摂りましょう】
塩分に気を付けなくてはならない食べ物の代表と言えば、ラーメンやお菓子などのジャンクフードのイメージが強いと思います。
たしかにそれらの食品には特に多くの塩が使われていることは間違いありません。
しかし普段私たちが口にするほとんどの食べ物には塩が含まれているのです。
塩は私たちの生活からは切り離すことのできない大切なもの。
ですから「塩分は悪!」と思い込んでいる人にこそしっかりと学んでいただき、生活の中に「良い塩」を取り入れる習慣を持っていただきたいです。
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