突然ですが、あなたは死にたいと思ったことはありますか?
わたしはあります。
それも数えきれないほど。
この状態が人生の大半を占めていたので、世の中のほとんどの人が同じようなものだと思っていました。
だから「毎日が幸せで、人生で一度も死にたいと思ったことがない」という人がいると知ったときは「そんなバカな!?」と大きな衝撃を受けました。
しかし「ずっと昔のことだから忘れていたけれど、以前はわたしも死にたいと感じながら毎日を生きていなかった気がする・・・」ということを思い出し、もう一度衝撃が走りました。
人生は不幸なものだ、と感じることが当たり前になっていたようです。
慣れって本当に怖いものですね。
今回のお話は、わたしのバラ色とは程遠い人生からの脱却の一助になってくれた「セロトニン」についてです。
冒頭からちょっと重い話になってしまいましたが、あなたの幸せな人生作りに役立つ情報だと思いますよ。
【セロトニンとは?】
「セロトニン」は「ノルアドレナリン」「ドーパミン」と並ぶ、三大神経伝達物質と呼ばれるものの一つです。
名前に“三大”と冠するだけあって、とても重要なものだということがわかります。
ちなみに神経伝達物質とは「脳の神経細胞に働きかけるホルモン」のようなもの。
ホルモンは身体や精神のバランスを調整する働きをするものだと思って下さい。
そしてセロトニンの別名は「しあわせホルモン」。
その名のとおり、あなたの幸福な人生には欠かせないものなのです。
【セロトニンの働きとは?】
ではセロトニンは具体的にどのような恩恵をわたしたちにもたらしてくれるのでしょうか?
- イライラや気分の落ち込みを抑制して精神を安定させる
- 睡眠の質の向上・不眠の改善
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【1.精神を安定させる】
先の【セロトニンとは?】の項目で説明した三大神経伝達物質。
これらは充実した人生を送るために不可欠なものです。
ではセロトニンが不足した場合、あなたの身にどのようなことが起こるのでしょうか?
「ノルアドレナリン」は適度な緊張や不安、集中力や闘争心を高めることによって、身体を活動状態にしてストレスに打ち勝つ準備をします。
しかし過剰に分泌されると暴力的になったり塞ぎ込んでしまったり、パニックやヒステリーを引き起こしてしまいます。
人前でのプレゼンテーションなどの勝負所で、本来の実力を発揮することが困難になり、望むような結果を得ることが難しくなります。
「ドーパミン」は快楽や意欲をもたらし、日々の生活を満たしてくれるものです。
しかしこちらも過剰に分泌されることにより、過食や買い物・アルコールなどの依存症を引き起こす可能性が高くなります。
幸せな生活を送るどころか、普通の生活すらままならないものになってしまうでしょう。
このような悲惨な状況を防いでくれる救世主がセロトニン。
ノルアドレナリン・ドーパミンの過剰な分泌を抑制し、両者の恩恵だけを十二分に受けることができるようになるのです。
【2.睡眠の質の向上・不眠の改善】
もう一つセロトニンには睡眠の質を向上させる効果があります。
セロトニンは睡眠ホルモンとよばれる「メラトニン」の原料になるからです。
朝起きて日光を浴びることでセロトニンが生成され、わたしたちの身体は活動状態に入ります。
そして一定の時間が経つと(つまり夜になるにつれ)、セロトニンからメラトニンが作られます。
セロトニンの量が不十分だとメラトニンの量も少なくなるので、睡眠の質の低下・不眠などの原因になってしまうのです。
【セロトニンの原料となる必須アミノ酸「トリプトファン」】
ではこのセロトニンを増やすためにはどうすれば良いのか?
まず一番に意識して欲しいことは、セロトニンの原料となる「トリプトファン」を食事から摂取することです。
セロトニンの主原料はたんぱく質、そしてそのたんぱく質の素になるものが必須アミノ酸の「トリプトファン」。
必須アミノ酸は体内で合成することができないアミノ酸なので、食事からの摂取が欠かせません。
後半でセロトニンを増やす習慣もいくつか紹介しますが、それらが効果を発揮するのはあくまでも十分な栄養があってのこと。
どんなに最新の設備がそろっている工場でも、原料がなければ何も作れませんよね?
それと同じことです。
【セロトニンを増やす食べ物とは?】
オススメの食べ物はバナナです。
バナナにはセロトニンの原料となるトリプトファンはそれほど多く含まれていません。
しかしセロトニンの合成に必要な「トリプトファン」「炭水化物」「ビタミンB6」のすべてがバランス良く含まれているため、単品でのセロトニン摂取が可能になります。
そしてバナナには食物繊維とオリゴ糖が含まれています。
これらは腸内に存在する善玉菌を増やすエサになり、整腸に役立ちます。
セロトニンの大半は腸内で作られているので、腸内環境を整える意味でもバナナは優れた食品。
さらに通年どこでも安価に入手でき、持ち運びもしやすく、皮をむくのに道具も必要としない利便性、まさにパーフェクトフード!
バナナ以外の食材では、トリプトファンはたんぱく質に多く含まれているので、肉、魚、卵、乳製品などの動物性たんぱく質。
他にも納豆や豆腐などの大豆製品、つまり植物性たんぱく質にも多く含まれています。
たんぱく質を意識しつつ、バランスの良い食事を心がけてください。
【セロトニンを増やす習慣とは?】
セロトニンの増加に効果があるといわれているのがリズム運動。
つまり一定のペースで同じ動作を繰り返す運動です。
ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などが挙げられますね。
他にも噛むという行為にも効果があるようなので、ご飯を良く噛んだり、空き時間にガムを噛むのもオススメです。
日光を浴びることも有効ですので、興味のある方はこちらをお読みください。→早朝散歩のススメ
【セロトニン不足の見極め方】
セロトニンが不足すると精神面に問題が生じます。
ちょっとした出来事で怒り出してしまったり落ち込んだり、緊張し過ぎてまわりが一切見えなくなってしまったり。
他者と円滑なコミュニケーションを取ることも難しいでしょう。
他にも1つの目安として「甘いもの」を異常に欲するときは要注意。
甘いものを摂取し急激に血糖値が上がると、異常を察した脳がそれを下げようとして膵臓からインスリンを分泌させます。
このインスリンと呼ばれるホルモンが発生すると、血中のトリプトファンの濃度の比率が他のアミノ酸と比べて上昇し、脳に吸収されやすくなるからです。
つまりストレスを察知した脳がセロトニンを作り出そうと腐心しているわけです。
しかし甘いものの摂り過ぎは健康・美容の両面で問題がありますし、そもそもトリプトファンの量自体が少ないと甘いものを食べても効果が期待できません。
解決策はきちんと食事からトリプトファン(たんぱく質)と炭水化物(糖質)を摂取することです。
わたしも不調なときは甘いものを過食していました。
小袋のチョコレートを一気に20袋ぐらい、気持ちが悪くても食べ続けることを止められず苦労しました。
ただきちんとセロトニンを意識した食事にすることでこの問題は自然と解消していきます。
【まとめ】
セロトニンの重要性について理解していただけたでしょうか?
セロトニンが不足すると情緒が不安定になり、仕事も趣味も人間関係もうまく行かなくなります。
ピリピリした雰囲気やネガティブな思考をする人に好んで近寄る人はそうはいません。
あなたも一緒にいるのなら、明るい気分にさせてくれるような人と付き合いたいですよね?
それはみんな同じです。
セロトニンを意識することによって、あなたの人生が少しでも良くなることを望んでいます。
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